ITパスポートの独学ガイド|勉強の進め方と教材の選び方

ITパスポートの試験日程・合格率・申込方法 通信講座・勉強法

ITパスポート試験を独学で目指す人向けに、教材の選び方と勉強の進め方を、実施団体である独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の公表情報に基づいてまとめました。本ページの内容は2026年11月2日時点の確認です。

試験日程・受験料・合格率などの試験データはデータ総合ページにまとめています。

→ ITパスポートの試験日程・合格率・申込方法

最初に:独学の計画は「いつ受けるか」を先に決める

この試験の独学計画は、他の資格と進め方が大きく異なります。IPAのシステムリプレースのため、2026年12月28日以降、ITパスポート試験は当面休止される予定で、再開時期は未定です。現在の申込で選択できる試験日は2026年12月27日までです。さらに、2027年度からは新しい試験制度への見直しが公表されており、新制度のシラバス案とサンプル問題はすでに公開されています(2026年8月31日掲載)。

そのため独学を始める前に、次のどちらで進めるかを決めてください。

  • 現行制度で受ける:2026年12月27日までに受験日を確保し、現行シラバス(Ver.6.5)対応の教材で学習する。「通年でいつでも受けられる」前提で先延ばしすると、休止期間に入って受験できなくなります。
  • 新制度で受ける:2027年度開始予定の新制度を待つ。ただし新制度の詳細(開始時期・出題範囲・合格基準)は2026年11月2日時点で確定公表されておらず、対応教材もこれから出そろいます。現行シラバスで基礎を固める学習は無駄になりにくいものの、教材の買い時は慎重に判断してください。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構 試験申込案内/「新試験制度のサンプル問題について」

結論:独学の公式教材環境は、資格の中でも最も充実している

ITパスポートは独学で合格を目指しやすい試験です。実施団体であるIPAが、学習に使える公式資料を無料でそろえているためです。

  • 公開問題:iパス公式サイトで、平成21年度〜令和8年度分の問題と解答例が無料公開されています。令和3年度以降の分は、CBT方式で実際に出題された100問をそのまま公開したものです。学習利用に許諾や使用料は要りません。
  • CBT疑似体験ソフトウェア:本番の受験画面を体験できるIPA公式の無料ソフトウェアです。平成24年度春期分以降の公開問題が収録され、正誤判定も表示されます(Windowsのみ対応)。
  • シラバス:出題範囲の細目を体系化した公式文書(現行はVer.6.5)で、学習の指針としてIPA自身が活用を案内しています。

合格率は令和7年度で48.6%です。範囲は広いものの、公式教材だけで演習量を確保できる点が独学向きです。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構 試験要綱・シラバス案内/過去問題案内/iパス公式サイト

試験の仕組みから分かる、独学の鉄則

ITパスポートの合格基準は、総合評価点600点以上(1,000点満点)に加えて、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野すべてで評価点300点以上が必要です。出題数は、ストラテジ系約35問/マネジメント系約20問/テクノロジ系約45問です。

つまり、合計点が足りていても、1分野でも基準を割ると不合格になります。独学では「得意分野を伸ばす」より「苦手分野を残さない」配分が鉄則です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構 試験案内

独学が向いている人・向いていない人

向いている人

  • 公式の公開問題を繰り返し解き、シラバスと照合しながら弱点を潰す学習ができる人
  • IT用語の暗記量が多くても、問題演習とセットで少しずつ覚えていける人
  • 受験日を自分で決めて予約し、締切効果でペースを作れる人(休止予定があるため、この点は特に重要です)

独学が負担になりやすい人

  • テクノロジ系の基礎(コンピュータの仕組み、ネットワーク、データベースなど)の前提知識がまったくなく、テキストの用語で頻繁に止まってしまう人
  • 3分野の学習配分を自分で管理するのが不安な人
  • 休止・新制度移行の情報変化を追うのが負担な人

勉強時間の目安について

勉強時間について、実施団体による公式統計は存在しません。ITの実務経験や情報系科目の学習歴で必要な時間は大きく変わるため、本ページでは断定的な時間数は記載しません。

代わりに、独学の出発点として次をおすすめします。

  • 公開問題の最新年度分を1回分解き、3分野ごとの手応えを測る(分野別300点の足切りがあるため、総合点より分野バランスの確認が先です)
  • 苦手分野が明確になったら、シラバスでその分野の細目を確認し、テキスト学習の配分を決める
  • 現行制度で受ける場合は、2026年12月27日の最終試験日から逆算して週あたりの進捗を設定する

教材の選び方

公式の無料教材(まずここから)

  • 公開問題:演習の中心です。令和3年度以降の分は実際の出題100問なので、本試験の水準と分野バランスをそのまま測れます。
  • CBT疑似体験ソフトウェア:直前期の通し演習用です。120分・100問(1問あたり1分強)の時間感覚と、画面操作への慣れを作れます。Windowsのみ対応のため、利用環境がない場合は公開問題PDFで代用してください。
  • シラバス(Ver.6.5):テキストの目次と突き合わせて、範囲漏れがないかの点検に使います。

市販テキストを選ぶときの注意点

  • シラバスのバージョン対応を確認する:現行制度で受けるなら「シラバスVer.6.5対応」の表記があるものを選んでください。IT分野は用語の入れ替わりが早く、古い年度の教材では新しい用語・技術動向に対応できないことがあります。
  • 新制度の教材は出そろうまで待つ判断も:2027年度の新制度向け教材は、制度の詳細確定後に各社から出てくる見込みです。新制度で受ける予定なら、現行教材の購入は基礎固めの範囲にとどめるのが無難です。
  • ユーキャンの講座は休講中:ユーキャンのITパスポート講座は、教材改訂のため2026年9月25日をもって休講となり、現在は申込を受け付けていません(再開時期は未定と公式案内)。通信講座を検討する場合はこの点を前提にしてください(比較ページ参照)。

勉強の進め方(ステップ)

  • 受験時期を決めて予約する:現行制度なら2026年12月27日までに試験日を確保する。予約を入れることが独学の締切になります
  • 公開問題を1回分解く:最新年度分を通しで解き、3分野ごとの得点を記録する。ここが現在地の測定です
  • テキストで3分野を一巡する:シラバスの細目に沿って、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系を通読する。テクノロジ系は出題数が最も多く(約45問)、用語量も多いため早めに着手する
  • 分野別に公開問題を回す:古い年度の公開問題を分野ごとに解き直し、間違えた用語・概念をテキストとシラバスに戻って確認する
  • 擬似言語・計算問題の対策:プログラミング的思考力を問う擬似言語問題と、計算問題(2進数、稼働率など)は、手順を決めて反復する
  • CBT疑似体験で通し演習:本番と同じ画面・時間(120分)で解き、時間配分と見直しの手順を固める

つまずきやすい点

  • 分野別の足切り(300点):総合点だけを見て安心すると、1分野の不足で不合格になります。分野ごとの得点を常に記録してください。
  • テクノロジ系の用語量:出題の約45問を占める最大分野で、用語暗記が中心になります。問題演習と往復しない丸暗記は定着しにくいため、公開問題で出た用語から覚える順序が有効です。
  • 擬似言語問題:プログラミング未経験者がつまずきやすい形式です。IPAが擬似言語の記述形式とサンプル問題を公開しているので、まず公式サンプルで形式に慣れてください。
  • 休止による計画の崩壊:「いつでも受けられる」という前提で先延ばしすると、2026年12月28日以降は受験自体ができなくなります。学習開始と同時に受験日を決めることが、この時期の最大の注意点です。
  • 新制度移行の情報変化:新制度の詳細は今後の発表で変わる可能性があります。学習中も、IPAの案内を定期的に確認してください。

独学と通信講座の切り分け

  • 独学で進めやすいケース:公式の公開問題と疑似体験ソフトで演習環境が足りる場合/ITの基礎知識がある場合/2026年12月27日までの受験で短期集中できる場合
  • 通信講座を検討したいケース:テクノロジ系の基礎から体系的に学びたい場合/3分野の学習配分の管理を任せたい場合。ただしユーキャンは休講中のため選択肢から外れます。また、講座の受講期限と試験の休止・再開時期の関係は、申込前に必ず確認してください

費用と学習スタイルの比較は、通信講座比較ページにまとめています。

→ ITパスポートの通信講座比較

よくある質問

Q. 現行制度で受けたい場合、いつまでに受ければいいですか?

A. 現在の申込で選択できる試験日は2026年12月27日までです。12月28日以降はシステムリプレースのため休止予定(再開未定)です。会場の空き状況によっては早めに埋まる可能性があるため、学習開始と同時に予約を検討してください。

Q. 公式の過去問は本当に無料で使えますか?

A. はい。iパス公式サイトで問題と解答例が無料公開されており、学習利用に許諾や使用料は要りません。令和3年度以降の分は、実際に出題された100問が公開されたものです。

Q. 新制度になってから独学を始めた方がいいですか?

A. 新制度の詳細(開始時期・出題範囲・合格基準)は2026年11月2日時点で確定していません。シラバス案とサンプル問題は公開済みです。現行制度で2026年12月27日までに受験できるなら現行制度、難しい場合は新制度の正式発表を待ってから教材を選ぶ方が、教材の無駄買いを避けられます。

Q. パソコンを持っていなくても独学できますか?

A. 公開問題はPDFで公開されているため、印刷やスマートフォンでも演習は可能です。ただしCBT疑似体験ソフトウェアはWindowsのみ対応で、本番もパソコン画面での受験です。可能であれば、直前期にパソコンで画面操作に慣れる機会を作ってください。

当ページの情報は2026年11月2日時点のものです。休止・再開・新制度に関する情報は変わりやすいため、学習を始める前に必ずIPAの最新案内をご確認ください。

出典(すべて2026-11-02確認):

※勉強時間について実施団体の公式統計はないため、断定的な時間数は記載していない(Aページと同方針)。

※新制度の開始時期・出題範囲・合格基準は2026-11-02時点で確定公表されていないため、本文では「公表済みのシラバス案・サンプル問題」の範囲に限定して記載した。

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