日商簿記3級・2級の費用まとめ|受験料・教材費と教育訓練給付金

日商簿記2級・3級の試験日程・合格率・申込方法 費用・給付金

日商簿記3級・2級の取得にかかる費用を、受験料・教材費・講座費用・合格後の費用に分けて、日本商工会議所と厚生労働省の公表情報に基づいてまとめました。本ページの内容は2026年11月2日時点の確認です。

試験日程・合格率などの試験データはデータ総合ページにまとめています。

→ 日商簿記の試験日程・合格率・申込方法

結論:必須費用は「受験料+教材費」だけ。合格後の登録費用はない

日商簿記の費用構造はシンプルです。

  • 受験料:3級 3,300円/2級 5,500円(必須)
  • 教材費:独学の場合のみ。3級は日本商工会議所公認テキストが3,630円(税込)
  • 講座費用:通信講座を使う場合のみ(任意)
  • 合格後の費用:なし。簿記には資格の登録・免許交付の制度がなく、更新もありません

つまり、独学なら「受験料+テキスト代」で完結し、合格した後に追加で必須となる費用は発生しません。費用の差が出るのは、教材と講座の選び方だけです。

受験料の内訳

区分受験料備考
3級3,300円統一試験・団体試験・ネット試験(CBT)共通
2級5,500円統一試験・団体試験・ネット試験(CBT)共通

出典:日本商工会議所 試験案内(2級・3級)

注意点は次の2つです。

  • 再受験のたびに同額がかかります。不合格だった場合、受験料の返金や次回への繰り越しはありません。回数を重ねるほど受験料が積み上がるため、「仕上がってから受ける」ことが受験料の節約に直結します。
  • 申込方法による受験料の差はありません。統一試験でもネット試験でも同額です。ネット試験は受験日を自分で選べるため、学習の進捗に合わせて「準備ができた時点で受ける」使い方ができます。

教材費(公式価格があるものだけ)

公式に価格が確認できる教材は、次のとおりです。

  • 日本商工会議所公認「日商簿記3級テキスト・問題集」:定価3,630円(税込、カリアック刊、テキスト・問題集・解答集の三分冊)。実施団体が公認する唯一のテキストと案内されています。
  • 公式サンプル問題:無料。2級・3級の本試験問題は公式公開されていませんが、2021年度以降分の一部がサンプル問題として日本商工会議所のサイトで公開されています。

2級向けの「公式テキスト」は公式案内で確認できなかったため、本ページでは価格を記載していません。市販テキスト・問題集の価格は出版社・年度版ごとに異なるため、独学ガイドで選び方を解説しています。

→ 日商簿記の独学ガイド

なお、教材は出題区分表の適用年度に対応した年度版を選ぶ必要があります(2027年3月31日までの試験は2022年度版の区分表、2027年4月1日以降は新しい区分表)。古い年度版を使い回すと、出題範囲のズレで再受験リスクが上がり、結果的に割高になります。

講座費用について

通信講座の料金は事業者・コースごとに異なるため、各講座の料金・教材形式・サポート内容の比較は通信講座比較ページにまとめています。給付金(次項)を使うかどうかで実質負担が変わるため、講座を検討する場合は次項とあわせて判断してください。

→ 日商簿記の通信講座比較

教育訓練給付金:対象になるのは「指定講座」だけ

制度の仕組み(一般教育訓練給付金)

教育訓練給付金は、雇用保険の制度です。厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講し、修了した場合に、支払った受講費用の一部がハローワークから支給されます。簿記講座で関係するのは、主に「一般教育訓練給付金」です。

  • 給付額:受講費用の20%(上限10万円)。ただし給付額が4千円を超えない場合は支給されません
  • 支給の条件は「講座の修了」であり、試験の合否ではありません。修了すれば、不合格でも給付自体は受けられます(逆に、合格しても指定講座を修了していなければ対象になりません)
  • 申請期限:修了日の翌日から1か月以内に、管轄のハローワークへ申請が必要です

出典:ハローワーク「教育訓練給付金」/厚生労働省「教育訓練給付金」

対象になる人・ならない人

受講開始日時点で、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 雇用保険の被保険者で、雇用保険に加入していた期間が3年以上(初めて給付を受ける場合は1年以上で可)
  • 離職者で、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内、かつ雇用保険に加入していた期間が3年以上(初めての場合は1年以上で可)

対象にならない主なケース:

  • 雇用保険に加入したことがない・加入期間が不足している
  • 受講開始日の前日から3年以内に、教育訓練給付金の支給を受けたことがある
  • 講座が厚生労働大臣の指定を受けていない(次項)
  • 修了できなかった場合(支給は「修了」が条件)

自分が対象かどうかは、受講開始前にハローワークで「支給要件照会」をすると確認できます。

資格ではなく「講座ごと」に指定が違う

重要なのは、給付の対象かどうかは資格単位ではなく講座単位で決まる点です。同じ簿記の講座でも、指定を受けているものと受けていないものがあります。具体例として、ユーキャンの案内資料(2026年10月1日現在)では次のとおりです。

  • 簿記2級講座:一般教育訓練給付金の対象講座に含まれている
  • 簿記3級講座:同社の対象講座一覧に含まれていない

つまり「3級の講座だから給付金が使えるはず」という思い込みは危険です。他社の講座も含め、申し込む前に必ず、その講座が指定を受けているかを公式の検索システムで確認してください。指定は毎年4月と10月に更新されるため、古い情報のまま判断しないことも大切です。

教育訓練講座検索システム:https://www.kyufu.mhlw.go.jp/

合格後の費用:登録制度がないため「なし」

日商簿記には、合格後に行う資格登録や免許交付の制度がありません。合格証書の交付をもって完了し、登録料・交付手数料・年会費・更新料といった維持費用は存在しません。

これは、登録手数料や取引士証の交付費用がかかる宅建などと比べたときの、簿記の費用面での分かりやすい特徴です。

費用を抑える現実的な方法

  • 公式サンプル問題(無料)で現在地を測ってから教材を買う:レベルに合わない教材の買い直しが、最も多い無駄です。
  • 3級は公認テキストを軸にする:公認テキスト・問題集(3,630円)は三分冊でテキストと問題集を兼ねます。あれこれ買い足す前に、まず1セットを仕上げる方が安く済みます。
  • 教材は適用年度のものを選ぶ:旧年度版の安さに引かれて範囲ズレで落ちると、再受験料(3,300円/5,500円)の方が高くつきます。
  • ネット試験で「仕上がってから」受ける:随時受験できるため、模擬演習で合格水準に達してから申し込むことで、再受験の回数自体を減らせます。
  • 講座を使うなら給付金の対象講座から選ぶ:対象講座なら受講費用の20%が戻ります(上限10万円、条件あり)。対象外の講座との実質価格差は、定価の差より大きくなる場合があります。
  • 勤務先の資格取得支援制度を確認する:受験料や講座費用を補助する制度を設けている会社があります。金額や条件は会社ごとに異なるため、人事・総務の案内で確認してください。

よくある質問

Q. 受験料は方式(統一試験/ネット試験)で変わりますか?

A. 変わりません。3級3,300円・2級5,500円で、統一試験・団体試験・ネット試験とも共通です。

Q. 独学の場合、最低いくらから始められますか?

A. 3級なら受験料3,300円+公認テキスト3,630円が公式価格で確認できる組み合わせです。公式サンプル問題は無料で公開されています。

Q. 教育訓練給付金は、独学でも使えますか?

A. 使えません。給付の対象は、厚生労働大臣の指定を受けた「講座」を受講・修了した場合のみです。市販教材を買って独学した場合の教材費は対象になりません。

Q. 給付金は試験に落ちたら返さないといけませんか?

A. 支給条件は講座の修了であり、試験の合否は問われません。修了していれば、不合格でも返還は不要です。逆に、講座を修了できなかった場合は支給されません。

Q. 合格後に登録料や更新料はかかりますか?

A. かかりません。簿記には登録・免許の制度がなく、合格証書の交付で完了します。

当ページの情報は2026年11月2日時点のものです。受験料や給付制度は変更される場合があるため、申込前に実施団体と厚生労働省の最新案内を必ずご確認ください。

出典(すべて2026-11-02確認):

※2級向けの「公式テキスト」の存在は公式案内で確認できなかったため、本文では3級の公認テキストのみ価格を明記し、市販教材の価格は記載していない。

※勤務先の資格取得支援制度は会社ごとに異なるため、金額は記載していない。

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